・整理整頓にセンスなんていらない
朝陽の中. ごちそうさま
(トーストと ヨーグルト)
じぶんの整理整頓できなさ を、棚にあげて、
きょうは、わたしの 整理整頓哲学を書きます.
・
わたし、大学生の頃まで、
整理整頓に興味がなくて、インテリアにばかり興味がありました.
だから、「無駄にかっこいい」もの(たとえば、ハンモックとか、床に転がす照明とか、家の中に竹立てるとか 笑)ばかり欲しくって、
そうゆう、「え、なにこれ、すごい、かっこいー」みたいな物を、集めればいいと思ってたんです.
だから、かっこいい部屋をつくるには、かっこいいアイテムを集めるしかないと考えていました.
でも、一向にかっこよくならないんですよ、わたしの部屋.
まず、センスがなかったから、物を集めて飾る技術がなかったんです.
で、ガラクタに囲まれるような生活.
なんでこうなるんだろうと考えて、
若いわたしは、こう結論付けました.
家が狭くて、古いからだ.
間取りが悪いからだ.
かっこいいアイテムを買わずに、ケチって手作りばかりしているからだ.
・・そんな風に考えて、それでも諦めきれずに、いろいろ試行錯誤してたんだけど、
やっぱり 理想の部屋にはなりませんでした.
それで、わたしは、何度も何度も引越してるんです. 引越し魔なんです.
住まいが変われば、うまくいくような気がして.
でも、やっぱり、うまくいかないんですよ
(まあ、間取りはそんなに変わらなかったしね)
・
何度目かの引越しを経て、
大家さんが、アパートの1階に住んでる物件の、2階の部屋に住むことになりました.
そこは、家賃の支払いが、大家さんに手渡し、と決められていたんです.
ある日、
そこへ引越して初めて、家賃を払いに、
1階の、同じ間取りの、大家さんのお部屋に行きました.
・
出てきたのは、85歳くらい?のおばあちゃん.
領収書とってくるから、中で待ってて、と言って、
わたしは玄関のところで待ちました.
狭い1Kなので、玄関から部屋の奥まで見えます.
衝撃でした.
同じ間取りのはずのお部屋.
それが、まったく違うように思えました.
埃1つない玄関の棚には、
何十年も前に作られただろう、折り紙の美しい作品が置かれ、
キッチンのシンクには水滴ひとつなく、
ピカピカに磨かれて、
使い込まれた薬缶. よく絞られた布巾.
小さなキッチンの、小さなテーブルには、
かごにつまれたミカンとりんご.
部屋の中には、コタツと、テレビ.
そして古い箪笥.
箪笥の引き出しから、小さな箱をひとつ、取り出して、
中から、これまた使い込まれた印鑑と、そして領収書を ゆっくりと、出して.
おばあちゃんは、若干震える手で、
領収書を書いてくれて、
そして、キッチンの小さな戸棚からお菓子を幾つか取り出して、
わたしにくれました.
ひとつひとつの物が、
丁寧に丁寧に使われている感じがして、
ひとつの無駄もなく機能している感じがして、
とても美しくて、
本当に同じ部屋だと思えなかったです.
あの衝撃はいまでも、
頭から離れません.
いつ行っても、
おばあちゃんは、毎回その状態を保っていました.
・
それから、わたしは
すぐに変わったわけではないけれど、
少しずつ少しずつ大人になって、
インテリアのセンスがなくても、
整理整頓は誰でもできる、きっと、わたしでもできる、と気がつきました.
そして、たとえ今時でなくても、
整理整頓されていると、美しい.
掃除が行き渡っていると心地いい.
それは、
家の広さや、新しさ、間取りとは関係ない.
住む人の、こころの 表れだと、
思うようになりました.
・
さて、
もちろん、一緒に住む人の数、年齢など、
その時々の生活スタイルによって、
あのおばあちゃんのような暮らしをすることは、とてもとても 難しい.
だからまさか、
いつも無駄なくピカピカにはできないし、
できなくていいと思ってます.
でも、ときどきあの光景を思い出しては、
心地よい住まいの基本は、
センスなんかじゃない、
いま自分に必要なものを見極めて整理整頓することなんだなーって、おもいます.
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いまのおうちに引越してくるまで、
ものすごく狭かったり、
ものすごく古いところに住んでました.
そのとき、
ここでできないことは、
たとえ広く新しいところに引っ越しても、絶対にできない、
と 、練習のように暮らしてきて、とても良かったとおもいます.
コンクリートの床に、ただ置かれただけのバランス釜のお風呂、ヒビだらけの冷たいタイル、隙間風の窓.
そのお風呂を、どうにか快適にしようと磨いて、カビ対策をした日々.
そのとき試行錯誤したことが、
いまの浴室でも役立っていると思う..
たぶん元々恵まれた環境だったら、
今頃たくさんのボトルが置かれ、
排水口にもゴミが溜まりまくっていたことでしょう.
・
センスは悪いけど、インテリアだいすきなきもちはずっと変わらない.
インテリアを楽しむために、
まずは、引き算すること.
これからも気をつけていきたいとおもいます.
雑貨や、電化製品、家具など、
ひとつひとつ、おすすめできるくらい、好きなものを持ちたい.
わたしにとって、少しの勇気が必要な金額でも、100円でも、
思い入れのある道具は、必ず生活を豊かにする.
そう考えて揃えてきたものたちなので、
これからもチョコチョコおすすめしたい.
・
って偉そうに語りましたけど、
家はまだまだ汚いし、
整ってないし、
どうにかしなきゃなところがいっぱい.
赤ちゃんが産まれたら、さらにひどい状況になるとおもうけど、
たまにはがんばろう(^.^)っと!
腕枕で寝るような、この甘えん坊の犬は、
赤ちゃんが産まれたらどうなってしまうのか.
こんなに甘やかしたツケ、もうすぐ来そうだなあー
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